硬度
pH
取水量(ℓ/分)
法的管理
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冬期
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片品村役場の隣、花の谷公園の真ん中にあります。背後の山の中腹にある湧水源から直接、約1.5kmをパイプで引いてきています。
伊閑町の清水と同じように、昔はこの地域に住む人々が生活水としていたもの。水道が整備されてからは使われなくなりましたが、10年ほど前、ここ花の谷公園が造成された際に池の用水としてひっそり復活しました。そして平成20年、片品村の湧水群が「平成の名水百選」に認定されたとき、そのひとつであるこの湧水はあらためてその価値を主張することになります。
村民プロジェクト
代々片品村に住む星野玉吉さんは、役場から「公園のシンボルとなるような給水口を作りたいのだが…」という話を受けたとき、友人の星野久樹さんと、甥にあたる桑原行男さんに相談し、「よし、それなら」と協力を申し出ました。こうしてユニークな造形の給水口が出来ることになります。
玉吉さんの話。「ただの四角い給水桶のようなものではつまらない、というので、久樹さんが15mもある欅の木を提供してくれた。これなら面白いものが出来そうだと。だが切ってみるとこれが大変で、重いうえに堅い。クレーンで運んできたものの、中をくり抜こうとしてもドリルはなかなか先に進まずネジ釘は折れるで、加工に苦労した。だがね、表からはきれいに見えるように仕上げたかった。全体の構造を設計した行男さんも参ったと思うよ…」
8月に始めた工事は、本体の造形が出来あがってから地下の給排水の工事が終わるまで合計2ヶ月を要し、10月に完成しました。現在、ここは国道120号線に面しているというアクセスの良さもあり、多くの観光客の方々が立ち寄っています。近隣の住民もペットボトルに汲んでいきます。ご飯はもちろん、お茶やコーヒーがおいしいのです。(水割りも。当然ですが)
玉吉さん(上の写真、左)は給水口の完成で仕事が終わったとは思っていません。公園全体を美しく保つことを自分のやるべきことだと考えているからです。給水口の清掃、池の整備、芝生の手入れをし、樹木の面倒をみます。花壇の除草は敬老会の皆さんが協力してくれます(写真右)。しかし、この公園は自分の仕事場なのです。春夏秋、毎日来ています。水を飲みに寄ったとき、話しかけてみてください。気さくな人ですから、「昔はよく熊を撃ちに行ってな、あるとき小熊を捕まえてきて檻を作ってしばらく飼っていたよ…」などと話してくれるでしょう。
駐車場情報
駐車場あり